みつけよう! わたしのおうちリハ
そのため、リハビリの目的や内容は一人ひとり異なります。
ここでは、目的別にいろいろなおうちリハをご紹介しています。
いつもの生活の中で続けやすそうなものをみつけて、あなただけのおうちリハの目標を立ててみましょう。
やってみたいおうちリハを選択し、「おうちリハ目標シート」を作成することができます。
ぜひ、ご活用ください。
介助マークのものは、手伝ってもらいながら行ってください。
呼吸をしやすく
呼吸がしやすくなると比較的疲れにくくなります。すべてのタイプのSMA患者さんにおすすめしたいおうちリハです。
- 声を出す(0)開く
-
説明
朝、目が覚めたら「おはよう」と言います。
- 朝のあいさつをする
- 声を出して笑う
ポイント
余裕があれば、大きく息を吸って、より大きな声を出すよう心がけましょう。ご家族やペット、お気に入りの人形などに声をかけてみてはいかがでしょうか。また、お笑い番組などを見て、声を出して笑うのもよいでしょう。
説明
好きな歌を歌います。
- 好きな歌を歌う
- 歌に合わせて、指や手を動かす
ポイント
はじめは短い歌にして、慣れてきたら長い歌にしてみましょう。本を音読してもかまいません。太鼓などの楽器を使用してもよいでしょう。歯磨きの後に1曲歌うなど、行うタイミングを決めておくと習慣化しやすいです。
- 息を吐く(0)開く
-
説明
目が覚めたら、ゆっくりと大きく息を吸って、ゆっくり長く吐きます。
- 目が覚めたら深呼吸する
ポイント
なるべくすべての息を吐き切ることを意識してみてください。体を起こして行う場合は、背中を丸めず、背筋を伸ばすと呼吸しやすいです。
説明
顔の前に用意したティッシュペーパーなどに、息を吹きかけます。
- ティッシュペーパーを吹く
- しゃぼん玉を膨らます
ポイント
ゆっくり吹いたり勢いよく吹いたりすることで、吐く息の強弱をつける練習をしましょう。風車や吹き戻しを吹いてもかまいません。このような道具がなくても、イメージして息を吹いてみましょう。うまくできるようになったら、しゃぼん玉を膨らましてみましょう。大きさや数など、しゃぼん玉の変化を楽しみながら息のコントロールにチャレンジしてみてください。
※誤嚥(ごえん)のおそれがある方がしゃぼん玉液を扱う場合は、医療関係者と相談してください。説明
おもちゃの笛を吹きます。
- 笛を吹く
- 鍵盤ハーモニカ、縦笛など指を使う楽器を演奏する
ポイント
口と笛の間から息もれしないように吹くことがポイントです。長く吹くほどより難易度が上がりますが、呼吸が苦しくならないように無理はしないでください。おもちゃのラッパを吹いたり、ご家族と一緒に演奏したりしてもよいでしょう。
説明
鼻から息を吸って、吐きます。
- 鼻で呼吸する
- 歯を磨く介助
ポイント
口に水をふくんでおくと、鼻で呼吸することができます。鼻をかむ練習として行ってもかまいません。歯磨きも、鼻呼吸の練習になります。
- 上半身を伸ばす(0)開く
-
説明
目が覚めたら、あおむけで両腕を上げ、バンザイの姿勢をとります。
- 手伝ってもらい、バンザイをする介助
- バンザイをする
- バランスボールの上でバンザイをする
ポイント
主に背筋を伸ばし、胸を広げるイメージで行います。上半身を左右にひねってもかまいません。介助する際は、肩や手を強く引っ張らないようにします。変形がある場合、肩を前から上げることが難しいかもしれません。背中の下に、くるくる巻いたタオルや細長いクッションなどを背骨と垂直になるように置くと、上半身を伸ばしやすいです。文字を書くときなど前傾の姿勢をとる時間が長い場合などにもやってみてください。
うまく話す・飲み込む
食事前、歯磨きの前後、入浴後など、やりやすいタイミングで行い、習慣づけるとよいでしょう。お子さんには、ご家族や介助者が実際に行い、それをまねするように促してみてください。
- 声を出す(0)開く
-
説明
いろんな方法で「あー」という声を出します。
- 大きな声で「あー」と言う
- できるだけ長く「あー」と言う
- 線を描いている間、「あー」と言う
ポイント
自然にお子さんから出る声(音)をどんどん引き出しましょう。強弱、短長、リズムなどを変化させながら楽しみましょう。歌に合わせてみてもよいでしょう。線を描く場合、たとえば渦巻きを指でなぞりながら行ってみてください。
- 顔を動かす(0)開く
-
説明
「ぱ行」の音を声に出し、唇や舌を動かします。
- 「ぱ」「ぴ」「ぷ」「ぺ」「ぽ」と発声する
- 「ば」「び」「ぶ」「べ」「ぼ」と発声する
ポイント
唇を閉じ、声を出す瞬間に口を開けて息を破裂させるように発声します。「ぱ行」がうまく発声できたら、「ば行」にチャレンジしてみましょう。唇をブルルルーと震わせると、「ぶ」の音が出ます。これをもとに、ほかの「ば行」の音も発声してみましょう。
説明
「う」と「い」の音を声に出し、唇を動かします。
- 唇を前に突き出した後、唇を横(左右対称)に引く
ポイント
できるだけ唇を大きく動かす意識で行います。ひとつひとつの音をゆっくりと丁寧に発声しましょう。うまくできるようになったら、「うい」と音を続けるほか、何度も繰り返し発声してみましょう。
説明
唇を閉じた「ん」の音、その後に「か」の音を声に出し、唇や舌を動かします。
- 「ん」の後に「か」の音を発声する
- 「ん」の後に「が」の音を発声する
ポイント
「か」の音は、口の天井の奥の部分(柔らかいところ)と舌を使って発声します。ひとつひとつの音をゆっくりと丁寧に発声しましょう。うまくできるようになったら、「んか」と音を続けるほか、何度も繰り返し発声してみましょう。
説明
舌を出して、上下・左右に動かします。
- 口を大きく開いて舌を出す
- 舌先を鼻に近づけた後、下に下げる
- 舌先を唇の右端につけた後、左端につける
- 舌先を唇にそって回し、逆回しもする
ポイント
うまくできない場合は、ジャムなどを唇の周りに少し付けて、それを舌でなめて取る動作に変更してもかまいません。ご家族と一緒に「べろべろばあ」や「いないいないばあ」をして、遊びながら声を出してみるのもよいでしょう。
※誤嚥(ごえん)のおそれがある方は、医療関係者と相談してください。説明
頬に空気を入れて頬を膨らませたり、吸い込んでへこませたりします。
- 頬を膨らませる
- 頬をへこませる
ポイント
鼻で呼吸をして、呼吸を止めないようにします。ご家族と一緒に行うほか、鏡を見ながら行ってもよいでしょう。頬の内側を歯ブラシで軽く押してもらってもかまいません。
- 首・肩を動かす(0)開く
-
説明
首をいろんな方向に動かします。
- 頭を前後、左右に振る
- 体は正面に向けたまま、頭だけ左を向き、その後右を向く
- 首をゆっくりと1周回し、逆回しもする
- あごから前に出すイメージで、頭だけを前に出す
ポイント
首の動く範囲を広げるために行います。頭を手で支えてもらいながら行ってもかまいません。どの動作も、体はできるだけ動かさないようにしながら、首を動かすことを意識します。首を左右に傾けることで、反対側の筋肉が伸びます。頭を前に出す動作は、あごが上がらないように注意しましょう。
※誤嚥(ごえん)のおそれがある方は、医療関係者と相談してください。説明
肩を上げたり、下げたり、回したりします。
- 肩をすぼめるように、ゆっくり両肩を上げ、下にストンと落とす
- 両肩を前から後ろへゆっくり回す
ポイント
肩を上げたとき、首を縮めるイメージで力を入れ、一気に力を抜きましょう。
体を動かしやすく
[筋力を強化する・変形を予防する・体力を向上させる]
普段あまり使わない利き手と反対の手を動かすよう心がけてみてください。また、日常生活の中で、手指や腕は比較的動かすことが多いですが、足は動かす機会が少ないかもしれません。そのような方は、おうちリハで足を積極的に動かすようにしましょう。座った姿勢で過ごす時間が長い方は、股関節や背筋を伸ばすことが大切です。
- 手指、腕を動かす(0)開く
-
説明
指や手を動かす手遊び歌で遊びます。
- 手遊び歌で遊ぶ
- じゃんけんをして、あっち向いてホイをする
- 手袋をはめてから遊ぶ
- これもできるかも
- スプーン、フォーク(カトラリー)やお箸を使う
ポイント
ゆっくりでよいので、できるだけ大きく指を動かしましょう。歌によって動かす部位が変わるので、いろいろ試してみてください。腕を少し上げるだけで難易度が上がります。あおむけだと腕を上げた状態を保ちやすく、二の腕が使えます。クッションなどで腕を支えてもよいでしょう。
説明
機器を見やすい位置に置き、指で操作します。
- 機器を固定して、画面をタップする(軽くたたく)
- 機器を片手で持ち、反対の手で操作する
- 利き手と反対の手で操作する
- 目線の高さより上の位置で機器を固定し、腕を上げて操作する
- これもできるかも
- 照明のスイッチを押す
拭き掃除をする
ポイント
積極的に操作して、指を動かせる範囲を広げましょう。画面に触れることが難しければ、指先で操作できる「(操作)スイッチ」があります。機器はアームなどで固定しておくと便利です。長時間の利用で姿勢がくずれてしまわないように、時間を決めて利用するのもよいでしょう。ゲームアプリなどで、楽しみながら指を動かしてみましょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
壁に付いた照明のスイッチを押します。
- 照明のスイッチを押す
- テレビのリモコンやゲーム機などの小さいボタンを押す
- パソコンのキーボードを使う
ポイント
プッシュライトのような大きめのボタンだと比較的押しやすいです。リモコンは動かないよう、テーブルなどに固定するのもよいでしょう。キーボードを使う場合、タイピングゲームなどで遊んでみてください。
説明
手のひらを上向きにして、差し出されたボールなどを受け取ります。
- ものを受け取る
- 手を遠くへ伸ばして受け取る
- これもできるかも
- 顔を洗う
ポイント
手のひらが下向きになりやすい方は行ってみてください。受け取るものは、つみきなどのおもちゃのほか、余裕があれば少し重いものにしてみましょう。
説明
いすに座ってカトラリーやお箸を使い、食事します。
- 食べ物をのせてもらったカトラリーを持ち、口元に自分で運ぶ介助
- スプーン、フォークやお箸で食べる
- 反対の手にお皿を持って食べる
- これもできるかも
- 絵を描く
ポイント
猫背になってしまったり、背筋を無理に伸ばしたりすることで、背骨の変形を生じる可能性があります。定期的に座り直してお尻を座面の奥までしっかり引き、食器をご自身のそばに置くことで、背筋を無理に伸ばすことを減らしましょう。また、利き手を多く使うことで左右の筋力のバランスがくずれやすいので注意します。使いやすいカトラリーで、マナーよりも、無理なく使える持ち方にすることが大切です。食べ物にとろみをつけるとこぼしにくくなります。難しい場合は、好きな食べ物でチャレンジしてみてください。
こんなところに! おうちリハ
※誤嚥(ごえん)を起こさないように、少しあごを引き、ゆっくり食べましょう。嚥下(えんげ)機能に不安がある方は、医療関係者と相談してください。
を見る説明
歯ブラシで歯を磨きます。その後、コップに水を入れてうがいをします。
- 手伝ってもらいながら歯を磨く介助
- 歯を磨く
- 利き手と反対の手で歯を磨く
- これもできるかも
- チラシを破る
ポイント
歯磨き粉の準備や、歯ブラシを口元まで運ぶのを手伝ってもらってもかまいません。洗面所までの移動が難しければ、うがい受けや洗面器を使いましょう。磨き残しがないか最後に確認してもらってもよいでしょう。
※誤嚥(ごえん)のおそれがある方は、医療関係者と相談してください。説明
ブラシやくしを持ち、髪をとかします。
- 毛先をとかす
- 髪全体をとかす
- 髪をとかした後、帽子をかぶる
- 髪の長い方は、髪をくくる
- ドライヤーをかける
- これもできるかも
- タオルで綱引き
ポイント
なるべく軽いブラシやくしで行いましょう。腕が上がりづらい場合は、柄の長いくしなどを使ってみてください。髪をとかした後、帽子やヘアアレンジで、おしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。長時間のドライヤーは腕に負担がかかるので、手伝ってもらいながら行ってもよいでしょう。
説明
手をぬらしたら、せっけんやハンドソープを使ってよく洗い、すすぎます。指の間や手首までしっかりと洗います。
- 手伝ってもらいながら手を洗う介助
- 手を洗う
- これもできるかも
- ものを受け取る
ポイント
洗面所への移動が難しければ、洗面器などを用いて行いましょう。これらの準備や、蛇口やハンドソープの操作を手伝ってもらってもかまいません。なるべく手を動かして、薬指や小指など動かしづらい指は意識的に洗いましょう。拘縮(こうしゅく)がある方は手のひらが洗いづらいかもしれませんので、手洗いブラシなどを使ってもよいでしょう。
説明
両手のひらを上向きでくっつけて手で器をつくり、水をすくって顔を洗います。
- 顔を洗う
ポイント
器の形をキープすることが大切です。水をすくうのが難しければ、ぬらしたタオルを両手で持って顔を拭いてみてください。洗面所への移動が難しければ、洗面器を用いて行いましょう。お風呂でお湯をすくう練習をするのもよいでしょう。
説明
タンスなどの引き出しの取っ手をつかみ、開けたり閉めたりします。
- 手伝ってもらいながら開け閉めする介助
- 開け閉めする
- 開けた後、中にものを入れてから(中のものを出してから)閉める
- これもできるかも
- 布団を整える
フローリングワイパーで掃除する
ポイント
体ごと後ろに下がって引くのではなく、脇を閉めることを意識しながら肘を曲げ伸ばししてください。可能であれば両手で開け閉めし、両手でできる場合は左右均等に使えているか、片手でしかできない場合は腕の動作に合わせて体幹がくずれていないかチェックしましょう。ふたのない布製の衣装ケースや中身を空にした引き出し、小さな引き出しでもよいでしょう。おもちゃや人形など好きなものを引き出しの中に入れると、楽しくできるかもしれません。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
ふきんなどで机や床を拭きます。
- から拭きする
- ぬらした布で拭く
- 窓や冷蔵庫の扉など、床に垂直な面を拭く
- これもできるかも
- 洗濯物をたたむ
ポイント
ウェットシートを使ってもかまいません。ぬらすと摩擦が増えるため、難易度が上がります。できるだけ腕を大きく動かし、低いところ、広いところなど、いろんな場所を拭いてみましょう。
説明
クレヨンやマーカーを手に持ち、紙の上にお絵描きをします。
- お絵描きをする
- 線からはみ出ないように塗り絵をする
- ミニカーを走らせて遊ぶ
- これもできるかも
- ボールで遊ぶ
ポイント
クレヨンなどは楽な握り方でかまいません。いろんな色を使って、大きな紙の上下左右いっぱいにお絵描きをしてみてください。タブレットにタッチペンで描くのもよいでしょう。
説明
床に座って筆記用具を持ち、紙に字を書きます。
- 使いやすい筆記用具を楽に持ち、簡単な文字を書く
- 鉛筆を持ち、文字を書く
- 正しい持ち方で鉛筆を持ち、文章を書く
- これもできるかも
- 歯を磨く
ポイント
いすに座るよりも猫背になりやすく、無理に背筋を伸ばしやすいので注意が必要です。両足を外に曲げて床にお尻をつける割座、横座りなど、いろいろな座り方ができるようにしておくことも重要です。どの姿勢でも背筋を起こしすぎず、丸めすぎず、傾けずに座れるようにしていきましょう。脚を伸ばして座る姿勢では、両膝を天井に向け、背筋を起こしましょう。筆記用具はご自身のそばに置き、迷路のように線をなぞる練習から始めてもかまいません。グリップを付けるなど、持つ部分が太いと持ちやすくなります。持ち方の練習はマーカーや、鉛筆なら芯の柔らかいもので行うとよいでしょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
机など平らなところで、折り紙を折ります。
- 折り紙を折る
- 厚みのあるチラシを折る
- 段ボールを折る
- これもできるかも
- 洗濯物をたたむ
ポイント
チューリップのように、折る回数が少ないものから始めてみましょう。箱や、紙飛行機など、完成後に遊べるものも作ってみてはいかがでしょうか。
説明
チラシの上部を両手で持ち、手を前後に引いて破ります。
- チラシを破る
- チラシを折り重ねて、厚くした状態で破る
- 段ボールなど厚みのある紙を破る
ポイント
両手をできるだけ近づけると破りやすくなります。何度も破る場合は、散らからないように、破ったものをなるべく同じ位置に重ねて置くようにしましょう。
説明
しゃもじを使って、炊飯器のご飯を食器によそいます。
- 手伝ってもらい、ご飯をよそう介助
- ご飯をよそう
- お風呂のお湯をくんでかけ湯をする
- スコップで砂を集めて山をつくる
- これもできるかも
- 洗濯物を干す
ポイント
炊飯器や食器はご自身のそばに置きましょう。食器を持ってもらったり、炊きたてのご飯はかき混ぜてもらったりするとよいでしょう。食器は持ちやすく軽いものを選び、余裕があればお茶わんでチャレンジしてみましょう。
説明
プラスチック容器の底側を片手で持って、反対の手でふたを開けます。
- ふたを開ける
- 開けた容器にビー玉やおもちゃなどを入れる
- ペットボトルなど、回すと開く容器のふたを開ける
- これもできるかも
- 前開きの服を着る(ボタンの留め外し)
ポイント
容器が飛ばないようにしっかりと持って行いましょう。毎日一つずつビー玉を入れる、中のあめ玉を毎日一つずつ取り出すなど決めておくと、成果が目に見えてモチベーションにつながるかもしれません。
説明
コップやじょうろなどに水を入れ、植物に水をやります。
- 水やりをする
ポイント
水の量が多いと重くなるので、少量から始めましょう。お子さんが行う場合は手伝ってあげましょう。
説明
柔らかいゴムボールを手で転がしたり、投げたりします。
- ボールを転がす
- ボールを投げる
- 転がしたり、投げたりしたボールを取りに行く
- これもできるかも
- うつぶせから手をついて頭を上げる・体を起こす
ポイント
軽いボールで始めましょう。ボールを的に当てる、かごに入れるなど遊び感覚で楽しく行いましょう。ボールを転がす代わりに、ミニカーを走らせてもかまいません。
- 上半身を動かす(0)開く
-
説明
うつぶせで手をつき、腕立てふせの動きをイメージして、曲げた肘を伸ばしながら上半身を起こします。
- おなかを持ち上げてもらい、頭を上げる介助
- うつぶせから手をついて上半身を起こす
- うつぶせのまま前進する(ほふく前進)
- うつぶせから横向きになる(寝返り)
- これもできるかも
- 四つんばい(ハイハイ)
ポイント
手をついて起き上がるときに、肘を伸ばしてから重心を移動させる傾向があり、肘から下を使いすぎてしまいます。なるべく二の腕を使うことを意識しましょう。頭を上げるのが難しければ、タオルなどでおなかを持ち上げてもらうとよいです。スマホで動画を見ながら行うほか、お子さんにはおもちゃで興味を引くとよいでしょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
目が覚めたら、掛け布団をつかんで引き、整えます。
- 布団を整える
- 枕カバーやシーツを外す、付ける
- これもできるかも
- フローリングワイパーで掃除する
ポイント
掛け布団をつかむ際は、より遠くへ手を伸ばすことを意識すると難易度が上がります。親指や人さし指だけでなく、すべての指を使うように心がけましょう。
説明
前開きの服を着ます。着る服のボタンを外して、腕を袖に通したら、ボタンを留めます。
- 手伝ってもらいながら服を着る介助
- 服を着る
- 背中側にボタンのある服を着る
- 粘着ローラーで服のほこりを取る
- これもできるかも
- 車いすをこぐ
ポイント
時間がかかってもよいので、できるだけご自身で着る努力をすることが大切です。動かしにくい側から先に腕を通すとスムーズです。チャックやホックの付いた服などいろんな服でチャレンジしてみてください。
説明
平らなところで、タオルや服などをたたみます。
- ハンドタオルをたたむ
- バスタオル、Tシャツをたたむ
- 長ズボン、デニムのズボンをたたむ
- たたんだものを収納ケース、タンスなどにしまう
- これもできるかも
- 洗濯物を干す
ポイント
小さい洗濯物からたたんでみましょう。余裕があれば立って、服を持ち上げてたたんでもよいでしょう。収納ケースはふたがないほうが、たたんだものをしまいやすいです。
説明
ソファで座った姿勢を保ちながら、テレビを見ます。
- 支えられて、ソファに座る介助
- ソファに座る
- 大きめのクッションやバランスディスクに座る
- ソファに座ったまま、床にあるものを拾う
ポイント
背中が丸まりやすく、背筋を伸ばすことも難しくなります。しっかりと背もたれを使い、体の重心が片側に片寄らないように気をつけましょう。肘置きや骨盤を両側からサポートするようにクッションを使用すると左右差が生じにくくなります。CMの間だけ行うなどルールを決めて、定期的に背筋を伸ばすようにしましょう。長時間座る必要がある場合は、座面が硬いいすに座るようにします。大きめのクッションやバランスディスクに座る場合は、背中を壁に近づけて寄りかかれるようにしましょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
2人でタオルの両端を持ち、一緒に揺らしたり、引っ張ったりします。
- タオルを上下、左右に揺らす、大きく回す
- タオルを引っ張り合う(綱引き)
- これもできるかも
- 車いすをこぐ
ポイント
タオルを揺らす、回すときは、できるだけ大きく腕を動かしましょう。引っ張るときは、手が痛くなるほど力を入れてがんばる必要はありません。二の腕を後ろに引く意識で、楽しみながら行いましょう。
説明
車いすをこいで、進みます。
- 車いすを押してもらいながら、こぐ 介助
- 車いすをこぐ
- 車いすをこいで、後ろに進む
- これもできるかも
- うつぶせから手をついて頭を上げる・体を起こす
ポイント
腕の代わりに、体幹を前後に動かす反動を利用して、車いすをこぐ傾向がありますが、背骨や手首の変形につながりやすいので注意が必要です。また、長時間座っていると姿勢がくずれやすいため、小まめに座り直すようにしましょう。はじめは手の動きに合わせて車いすを押してもらうとよいでしょう。後ろに進む場合は、周囲の安全を確保して行ってください。「せーの」などのかけ声に合わせてこいでみてはいかがでしょうか。
こんなところに! おうちリハ
を見る - 足を動かす(0)開く
-
説明
日中や睡眠時などに、足の指先が5本に分かれた靴下をはきます。
- 靴下をはかせてもらう介助
- 靴下をはく
ポイント
脚の指先が動かしづらい場合に行ってみてください。同時に、指のマッサージをしてもらってもよいでしょう。
説明
あおむけで両足をそろえ、足を床につけたまま、膝の角度が90度程度になるように膝を曲げます。両足はそろえたまま、膝を左右に開いたり閉じたりします。
- タオルなどで支えながら、脚を開いたり閉じたりする
- 脚を開いたり閉じたりする
- 太ももの間に丸めたタオルを挟み、数秒間キープする
ポイント
脚を横に開ききってしまうと難易度が上がります。支えとして、両脚の横にたたんだタオルを積むとよいでしょう。積むタオルの高さを調整して、繰り返し行えるちょうどいい高さをみつけてみましょう。太ももの間にタオルを挟む場合は、内ももに力を入れるよう意識します。余裕のある方は、ゴムボールでチャレンジしてみてください。タオルよりも反発がある分、難易度が上がります。大きさは、挟みやすい直径15~20cm程度がよいでしょう。
説明
各姿勢で片膝ずつ曲げ伸ばしをします。
- あおむけで片膝を曲げて足の裏を床につけ、曲げ伸ばしをする
- 座った状態で、膝より先の曲げ伸ばしをする
- 曲げ伸ばしの途中で、動きを止める
- 楽な姿勢で、片足ずつゆっくり上げ下げする
- これもできるかも
- 足を回す(自転車をこぐ動き)
ズボンをはく
ポイント
あおむけで行う場合は、足の下に滑りやすいシートを敷いて負荷を軽減させてもかまいません。膝を曲げて、お尻のほうまで脚を引き込むことが難しければ、手伝ってもらいましょう。片足ずつ上げ下げする場合、足の重みを軽減するため、両脚を壁にたてかけてもかまいません。足の先にボールをぶら下げて、蹴って遊んでみてもよいでしょう。
説明
小さいお子さん向けのリハビリです。足の長さと同じくらいの高さのテーブルに上半身を乗せて支えながら、足踏みします。
- 机の上に上半身を乗せ、足踏みする
- いすに座って足踏みする
- これもできるかも
- おもちゃの車(乗用玩具)に乗る
ポイント
テーブルから滑り落ちないように、テーブルをしっかりと握るか、腰を支えてもらいましょう。顔やおなかが痛くないように、クッションを置くとよいです。いすに座って行う場合は、背中が丸まったり、体の重心が片側に片寄ったりしないように気をつけましょう。足首に鈴などをくくりつけて、足の動きが音でわかるようにしてみてもよいでしょう。
説明
お子さん向けのリハビリです。足蹴りタイプのおもちゃの車にまたがり、足で地面を蹴って前へ進みます。
- おもちゃの車に乗って前へ進む
- 三輪車のペダルをこいで前へ進む
- これもできるかも
- 足を回す(自転車をこぐ動き)
立ち上がる・座る
ポイント
お尻が滑り落ちないように、腹巻きなどで体と車後部を固定してもよいでしょう。おやつや頼まれたものを取りに行ったり、玄関からリビングまで移動したりするなど目標を決めておくと達成感を味わえるかもしれません。
説明
楽な姿勢でズボンをはきます。
- 短いズボンをはく
- 長いズボンをはく
ポイント
床に座ってでも、立ってでも、膝立ちでもご自身の楽な姿勢でやってみてください。動かしにくいほうの足からはくようにします。伸縮性のあるゆったりとしたズボンから試してみましょう。
説明
あおむけで、自転車のペダルをこぐように足を回して動かします。
- 足を回す
- 逆回しで足を回す
- これもできるかも
- 寝返りを打つ
ポイント
足を動かすときに、膝が内側へ入らないように注意しましょう。内側に入る場合は、支えてもらってもかまいません。なるべく股関節を動かすイメージで行います。音楽に合わせるほか、風景の動画を見ながらサイクリング気分で行うと楽しいかもしれません。
- 全身を動かす(0)開く
-
説明
布団やマットなどの上で、あおむけから横向きになります。
- 手伝ってもらいながら、体に力を入れて寝返りを打つ介助
- 寝返りを打つ
- これもできるかも
- 四つんばい(ハイハイ)
ポイント
同じところに圧がかかり続けないよう、夜間に数回、体の向きを変えましょう。起きているときは、ご自身でできる範囲で体を動かしましょう。敷いたマットを横から徐々に引き上げてもらうことで楽に寝返りを打てます。マット上で自由に体を動かせる方は、寝具を硬いものにすることで寝返りを打ちやすくなります。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
手を肩幅より広げて床につき、四つんばいの姿勢をとります。
- 支えられて、四つんばいの姿勢をとる介助
- 四つんばいの姿勢をとる
- 四つんばいで前進する(ハイハイ)
- 布団でつくった山を登る
ポイント
肩を内側にひねったり(内旋)、肘が曲がっていたり、体幹がつぶれたりしやすいため、姿勢をチェックしましょう。手の指先は外側を向くようにします。外側を向いた手形のシールを床に貼り、それに沿って動くことで姿勢を保ちやすくなります。体重による負荷を軽減するために、タオルでおなかを持ち上げてもらうほか、下からクッションで支えるのもよいでしょう。ハイハイができる方は、少しずつ移動距離を伸ばしてみましょう。好きなおもちゃに向かって行ったり、テーブルの下をくぐったりして、遊び感覚で行ってみてください。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
あおむけで、頭から順番に体を起こすイメージで真っすぐ起き上がります。
- 支えてもらったり、両手をベッドについたりして起き上がる介助
- あおむけから起き上がる
- 膝を立てて起き上がる
ポイント
体が柔らかい方は、首の骨を一つずつ床から離していくイメージで起こしていきます。左右差がみられる場合もありますが、右側から起き上がった翌日は左側から起き上がるなどすると左右のアンバランスさに気付くことができます。腰を痛めている方は無理せず、手で体を支えながら横向きから起き上がりましょう。その場合、手をつく位置に掛け布団などがあればよけておきましょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
いすやベッドに腰かけた状態から、立ち上がり、座ります。
- 支えてもらう、テーブルに寄りかかるなどして立ち上がる、座る介助
- 立ち上がる、座る
ポイント
できるだけ左右均等に体重をかけて立ち上がる、座ることを心がけましょう。座面が高いほうが立ちやすいです。足の裏の内側で体重を支えたり、膝が内側に向きやすかったりすることがありますが、足裏全体で支え、膝のお皿が真っすぐ前を向くように行いましょう。膝の曲げ伸ばしが苦手な方は膝を使うことを意識してみてください。お子さんには、目線を合わせて手伝ってあげるとよいでしょう。
こんなところに! おうちリハ
を見る説明
室内用のブランコに乗ります。
- ブランコに座る
- ブランコをこぐ
ポイント
足を動かせるほか、不安定な状態で座るために体幹を鍛える手助けになります。体に合わせて、背もたれ付きのブランコを使用するか、介助者と一緒に乗るようにしましょう。介助者にブランコを揺らしてもらってもかまいません。
説明
フローリングワイパーにシートを装着し、床を掃除します。
- シートを装着し、掃除する
- 掃除機をかける
ポイント
まずはドライシートで始めてみましょう。ウェットシートは摩擦が増えるため、難易度が上がります。慣れてきたら、広い範囲を掃除してみましょう。
説明
洗濯物をハンガーにつるし、物干し竿にかけます。
- 洗濯物を干す
- 洗濯ばさみを使って干す
- 服を引っ張り、しわを伸ばしながら行う
ポイント
ぬれた服は重いので、テーブルなどに置いてハンガーを通すとよいでしょう。Tシャツなど小さめの服から始め、慣れたら長ズボンやボタン付きの服などを干してみましょう。
説明
おうちの中などで歩きます。
- 歩行器やテーブルなどで支えながら立つ、歩く
- 歩く
- 歩幅を広げ、腕を大きく振る
- 通学・通勤路で遠回りする
- これもできるかも
- 階段を上り下りする
ポイント
足を前に出すときに、体を横に傾ける傾向があります。普段の生活の中ではスピードや安全性を優先して、余裕があるときに体を横に傾けない、腰を横に振らないようにするなど歩き方の癖を矯正してみましょう。部屋の端から端を歩く、隣の部屋へおやつを取りに行くことなどを目標にしてもよいでしょう。歩行距離や歩数を記録して、次の日に疲れが残らない程度の最適な運動量を心がけましょう。通学・通勤される方は、いつもの通学・通勤路で、距離を伸ばしてみてはいかがでしょうか。坂道はより難易度が上がります。
こんなところに! おうちリハ
※転倒しないよう、無理をせず、安全を確保して行ってください。
を見る説明
ご自宅などの階段を上り下りします。
- 階段を上り下りする
ポイント
必ず手すりを持つか、すぐに持てる状態で行います。一段ずつ両足をそろえる上り(下り)方から始めてみましょう。疲れやすい動作なので、息が切れる場合などは中止して休息をとりましょう。じゃんけんで勝ったら上るなど、ご家族と遊びながら行ってみてください。
※転倒しないよう、無理をせず、安全を確保して行ってください。
自分でつくる
「オリジナルおうちリハ」
ここではご自身で目標をつくることができます。下記の欄に、作成したいオリジナルおうちリハの内容を入力して、□欄にチェックを入れてください。すべての欄を入力しなくても「おうちリハ目標シート」を作成することができます。
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| 監修 |
- 獨協医科大学埼玉医療センター
長谷川 三希子 先生、塚本 栞 先生、鵤 夢歩 先生(理学療法士)
齋藤 潤孝 先生、本間 涼花 先生(作業療法士) - 医療法人稲生会 生涯医療クリニックさっぽろ
川村 健太郎 先生(医師)、澤頭 荘子 先生(言語聴覚士)
2022年12月改訂
おうちリハは3つまで選択できます。
3つ以下に変更すると、「おうちリハ目標シート」を作成することができます。