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おなかの調子が気になるときの「体にやさしい食事」

おなかの調子が
気になるときの
「体にやさしい食事」

SMA患者さんでは、便秘や腹部膨満感(おなかの張り)、胃食道逆流症など消化管機能障害のリスクがあり、そのような場合は、おなかの不快感などに悩まされ、いつもの食事が難しくなることもあるかもしれません。また、季節の変わり目や環境の変化などが原因でおなかの不調を感じることも。そんなおなかの調子が気になるときの「症状を悪化させないための食事のポイント」や「改善が期待できる食事のポイント」についてご紹介します。

参考:脊髄性筋萎縮症(SMA)診療の手引き編集委員会 編.脊髄性筋萎縮症(SMA)の手引き.メディカルレビュー社; 2022

おなかの調子がよくないとき 
― 便秘 ―

便が3日以上出ない場合や、出ても便量が少量で硬く、残便感があることも。また、下痢と同様に不快感や膨満感をともなう場合もあります。便秘の場合は、悪玉菌が優勢で腸内環境がよくない場合が多いので、善玉菌を増やす食事を意識しましょう。

おなかの調子がよくないとき ― 便秘 ―

食事のポイント

乳酸菌を摂り入れる(プロバイオティクス)
プロバイオティクスとは、ヨーグルトなどから乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌そのものを摂り入れること。乳酸菌には腸内環境を整える作用があり、それらを含む発酵食品を食事に取り入れる。
食物繊維を摂る(プレバイオティクス)
プレバイオティクスとは、善玉菌のエサとなる食物繊維とオリゴ糖を摂ること。食物繊維は便量を増やす作用もある。食物繊維を含む野菜やいも類、果物を食事に取り入れたり、砂糖の代わりにオリゴ糖を使うのもおすすめ。
水分の補給
のどの渇きを感じにくい場合や、トイレに行くのが億劫で水分を控えている場合も便秘になりやすいため、小まめに水分を摂ることも大切。
食事のリズムを整える
そのほかにも、朝食を抜かない、いつも同じ時間に食事をするなど食生活が整うことで、排便のリズムも整って、便秘症状が改善する場合もある。

プロバイオティクス

※摂り入れても乳酸菌の種類や食物繊維の種類、体質や便秘の原因によって症状がよくならない場合があります。

参考:厚生労働省.e-ヘルスネット.便秘と食習慣. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-010.html,(2024年6月13日閲覧)

おすすめレシピ

おなかの調子がよくないとき 
― 下痢 ―

排便の回数が増えたり、軟便や水のような便になったりすることがあります。下痢までいかなくても、おなかが常にごろごろとなり、不快感がある、張る場合もあります。

おなかの調子がよくないとき ― 下痢 ―

食事のポイント

水分の補給
脱水症予防のためにも水分補給が必須。1日の水分摂取量の半分ほどは食事から摂っているという報告もあり、飲料からだけでなく汁麺やスープなど食事から摂るのも大切。
ミネラルの補給
水分と同様に、カリウムをはじめとするミネラルも失われやすいため、食事からの補給が大切。食事がとれない場合は経口補水液(ゼリータイプ)もおすすめ。
油や香辛料が控えめなもの
消化に時間がかかる油や、香辛料や味の濃いもの、酸味が強いものなどは、腸への負担となるため控える。
少量ずつとる
症状が落ち着いても、一気に食事量は増やさずに、少量ずつならしていくことが大事。

プロバイオティクス

おすすめレシピ

食事を調整しても改善がみられない場合や症状が続く場合は、医師、看護師や医療関係者に相談しましょう。

患者さんの摂食・嚥下機能の状態に合わせて、食材を細かく刻む、とろみをつけるなど調整してください。
患者さんの摂食・嚥下機能や栄養管理について医師や言語聴覚士、管理栄養士など医療関係者と相談のうえ、ご利用ください。

|監修|株式会社おいしい健康 管理栄養士

2024年11月改訂